クロバネキノコバエの成虫(体長 約1~10mm)
目次
1.クロバネキノコバエの特徴・生態・発生原因
1-1. 見た目の特徴・生態
・クロバネキノコバエ(成虫)
- ・種類が多く、体長は1mmほどの小型から10mmの大型までさまざまです。体は黒く、一部の種類では胸部がだいだい色のものも見られます。脚には特徴的なとげがあります。
- ・チビクロバネキノコバエ(成虫)に関していうと、体長は1~4mm程度。黒褐色の体に灰色の羽を持ち、脚の付け根が黄色いのが特徴です。
・クロバネキノコバエ(幼虫)
- ・幼虫が成熟すると体長4~8mmほどの細長い体形で、不透明です。キノコなどの菌糸類やジャガイモ、ショウガなどの農作物を餌としています。
1-2. 発生時期
- ・主に春と秋に多く見られますが、年間を通じて活動しています。
- ・チビクロバネキノコバエは、卵から成虫になるまではおよそ1か月弱。羽化後2~3日で産卵を開始します(20℃の場合)。成虫は4~10日程度生存します。
- ・チビクロバネキノコバエは、20~25℃程度のビニールハウス環境では、1か月に2回の成長サイクル(卵→成虫の発生)をくり返すこともあります。
- ・夜明けから午前10時ごろにかけて活発に活動する傾向があります。
- ・捕虫器での捕獲数が予測しづらく、生態にはまだ不明な点もあります。
1-3. 発生原因
クロバネキノコバエの主な発生原因は以下のとおりです。
発生原因まとめ
- ・外部からの侵入
- ・原料など搬入物に付着して持ち込まれる
- ・幼虫は工場敷地内の緑地帯などの土壌や、腐葉土、キノコ、ジャガイモ、ショウガなどの農作物、植物などを食害する
- ・チビクロバネキノコバエは豚・鶏・牛のフンを使ったたい肥などから発生することも多い
発生原因を詳しく解説
- ・食品工場での主な発生源は外部からの侵入であり、工場内では捕虫器などの対策が効果的です。
- ・成虫は農作物に多くたかり、食品工場での発生原因として、青果物などの原料(搬入物)に付着して工場内部へ持ち込まれることもあります。また、森林や湿った落ち葉の多い場所でも発生します。
- ・幼虫は腐葉土など有機質に富んだ土壌に生息し、キノコ、観葉植物、ジャガイモやショウガなどの農作物等を食害します。工場敷地内の緑地帯などの土壌も注意が必要です。
- ・チビクロバネキノコバエは、特に豚・鶏・牛のフンを使ったたい肥から多く発生します。
- ・食品工場などでは植物性の残渣がたまりやすい設備内や排水系で大量に発生することがあります。
2.クロバネキノコバエの有害性と被害
クロバネキノコバエによる被害は、食品工場にとって以下のようなリスクがあります。
有害性と被害まとめ
- ・SNSの拡散と風評被害
- ・ロット廃棄による損失
- ・行政処分(営業停止や指導)のリスク
有害性と被害を詳しく解説
- ・異物混入と風評被害
- クロバネキノコバエの場合、小さい種類もいるため、わずかな隙間からでも工場内に侵入する可能性があります。また、強い走光性(光に引き寄せられる性質)を持ち、工場内の照明などに集まるため、食品に付着するリスクがあります。学校給食への混入事故がニュースで話題になった事例もありましたが、異物混入事故が起これば、SNSによる拡散で深刻な風評被害につながる恐れがあります。
- ・食品廃棄による損失
- 食品に発生した場合や、混入が確認された食品は、ロットごと廃棄となることもあり、大きな損失となります。
- ・営業停止リスク
- 大量発生や異物混入が深刻化すると、行政からの営業停止命令や保健所からの指導を受ける可能性があります。
3. クロバネキノコバエの駆除方法と予防対策
駆除方法と予防対策まとめ
- ・外部からの侵入を常時防ぐ
- ・工場内では捕虫器を設置する
- ・侵入経路を断ち、資材の屋外放置を避ける
- ・植物性のゴミが繁殖の原因のため、こまめに設備内外の清掃をする
駆除方法と予防対策を詳しく解説
- ・発生した食品は廃棄対象
- 害虫がついた食材や食品は衛生基準上、すべて廃棄対象となります。ロスを防ぐためにも予防が大切です。
- ・捕虫器の設置
- 主な発生原因は外部侵入のため、外部からの侵入を常時防ぐことが最も重要です。工場内では、薬剤による防除よりは、捕虫器を活用し、継続的にモニタリングによる発生状況の観測と、捕獲による防除を行いましょう。
- ・侵入経路をふさぐ
- 小さな隙間や網戸からも侵入します。ドアや窓のすき間対策を行い、エアーカーテンなどでの防虫対策を検討しましょう。屋外資材への付着にも注意し、屋外放置を避けましょう。
- ・こまめな清掃を徹底
- 植物性ゴミがあると繁殖の原因となるため、設備内外の清掃をこまめに行い、常に清潔な環境を保つことが効果的です。
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