コクゾウムシの駆除方法と効果的な対策とは?

コクゾウムシの成虫(体長 約2.1~5.0mm)

1.コクゾウムシの特徴・生態・発生原因

1-1. 見た目の特徴・生態

・コクゾウムシ(成虫)

  • ・コクゾウムシは日本全域に生息し、成虫は象の鼻のような口を持っています。 体長は約2.3~5mm(口の先端を含む)、褐色~黒褐色で細長い飛翔昆虫です。
  • ・「鞘翅(しょうし)」と呼ばれる硬い前ばね部分には、輪郭が不明瞭なオレンジ色の斑点が4つあり、中には斑点が消失しているものもいます。

・コクゾウムシ(幼虫)

  • ・幼虫は白色で足が退化しウジ虫のような形をしています。
  • ・成長した幼虫は乳白色で丸みがあり、体長はおよそ3.0mm程です。

・ココクゾウムシ(成虫)

  • ・ココクゾウムシはコクゾウムシと同様に、成虫は象の鼻のような口を持っています。淡褐色~黒褐色で細長い体をしており、体長は約2.1~4.0mm(口の先端を含む)です。コクゾウムシとの判別は一見では困難ですが、オスの交尾器の形で見分けることができます。
  • ・コクゾウムシとは異なり、 日本の系統はほとんど飛ぶことができません。主に西日本で多くみられ、東北・北海道ではあまり発生しません

・ココクゾウムシ(幼虫)

  • ・幼虫は乳白色で丸く、足が退化しています。成長すると2.0mm前後になります。

1-2. 発生時期

  • ・コクゾウムシ、ココクゾウムシは、1年に2~5回発生します。寿命は極めて長く25℃では平均4か月生き、その間にメスは1匹あたり、コクゾウムシは約200個、ココクゾウムシは約150個の卵を産みます
    穀粒を食害しつつ、1穀粒当たり1卵ずつ産んでいきます穀粉は成虫の餌とはなりますが、幼虫は生育できません
  • ・ふ化した幼虫は穀粒内に食入し、穀粒の内部でサナギになります。その後、成虫になり穀粒の外へ脱出します。
  • ・コクゾウムシも、ココクゾウムシも 、卵から成虫になるまでの期間は、25℃でおよそ1か月です(卵:5日、幼虫:約20日、サナギ:約5日)
  • ・コクゾウムシは成虫で越冬し、屋内でも、屋外でも冬を越します
    倉庫で発生した成虫は、冬になると屋外へ出て、屋根の下や木片、石の下で集まって越冬し、春になると倉庫に戻ると考えられています。また、西日本では、春に麦の穂に産卵したり、白い花の蜜を吸うこともあります。
  • ・ココクゾウムシの成虫は、冬季の自然温度下では死亡し、屋内で越冬します。幼虫は穀粒の中で越冬します。

1-3. 発生原因

コクゾウムシの主な発生原因は以下の通りです。

主な発生原因まとめ

  • 搬入される原料や製品に付着して持ち込まれる
  • 米、小麦、トウモロコシ、パスタ、乾燥イモなどを食べて被害を与える
  • 寄生された穀物が発熱し、温度が上昇する

発生原因を詳しく解説

  • ・コクゾウムシやココクゾウムシは「貯穀害虫」と呼ばれ、米などの穀類に寄生します。多くの場合、倉庫や工場に持ち込まれる原料にすでに虫が付いており、それが発生のきっかけになります。
  • ・発生しやすい場所は、穀物倉庫、精米工場、飼料工場などです。ここで米や小麦、トウモロコシ、パスタ、乾燥イモなどを食害します。
  • ・夏には貯蔵庫内の温度上昇に加えて、貯蔵穀物にコクゾウムシが多数寄生することによる発熱で、さらに3~4℃ココクゾウムシでは6~7℃上昇することがあります。
    この熱によって、ココクゾウムシは、成虫で冬を越すコクゾウムシとは異なり、幼虫のまま越冬して生育を続ける場合があります。

2.コクゾウムシの有害性と被害

コクゾウムシは、食品工場にとって以下のような有害性と被害があります。

有害性と被害まとめ

  • 成虫以外(卵・幼虫・サナギ)が見つかりにくい
  • 成虫は包装資材に穴を開ける力が強い

有害性と被害を詳しく解説

成虫以外(卵、幼虫、サナギ)が見つかりにくい理由
コクゾウムシのメスは米や麦の穀粒に小さな穴を開け、1粒に1個ずつ卵を産みつけますふ化した幼虫は、サナギになるまで穀粒の中で過ごすため、 外からはほとんど確認できません
日本では、精米工場で色彩選別機を使うことで、混入率は大きく減りましたが、 穀粒の内部にある卵は除去できません。 そのため、異物混入の原因になることがあります。
成虫の包装資材に対する穿孔能力 (せんこうのうりょく/穴を開ける能力)
成虫は包装資材に穴を開ける力が強く、 ラップフィルム(約10μm)約4枚分の厚さがあるポリ塩化ビニリデン(PVDC)製フィルム(厚さ40μm)でも貫通させることが可能です。 そのため、工場内などで発生した場合、コクゾウムシだけでなく、 他の貯穀害虫が繁殖するきっかけになることもあります。

3. コクゾウムシの駆除方法と予防対策

駆除方法と予防対策まとめ

  • コクゾウムシが発生した食品を廃棄する
  • 発生源をしっかり取り除く
  • 密閉性と強度が高い容器で保管する
  • フェロモントラップによる定期的な生息調査(モニタリング)

駆除方法と予防対策を詳しく解説

コクゾウムシが発生した食品を廃棄する
コクゾウムシは食品から発生するため、薬剤で処理するよりも、発生しているロット全体を廃棄することが基本です。
倉庫内の他のロットに発生が広がる前に対処しましょう。
発生源を徹底的に除去する
発生した食品はもちろん、同じケースや周辺に保管されていた食品も確認しましょう。穴が開いている包装や、虫が付着している食品はすべて廃棄してください。付着したまゆ(サナギ)をしっかり除去することも重要です。
密閉性と強度のある容器で保管する
コクゾウムシは包装に穴を開ける能力を持っています。そのため、保管する際は、しっかり密閉でき、強度の高い容器を使用しましょう。
フェロモントラップ(コクゾウムシの調査専用のトラップ)の使用
フェロモントラップ(コクゾウムシの調査専用のトラップ)を用いて、定期的な生息調査・モニタリングの実施がおすすめです。モニタリングは、「侵入や発生の兆候をいち早く知ること」だけでなく、「発生していない状態であることを記録する」ことにも有効です。

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